潜在意識のブロックや情報空間の書き換えをおこなうにあたって、「親との関係」を癒す、もしくは捉え方を変えることは重要だといわれています。
とくに昔も今も仲が良く、問題はないよという方でも、もし今あなたの現実がうまくいっていない、なぜか同じパターンで嫌なことがよく起こるという場合、そのほとんどに親(もしくは小さな頃にあなたに接していた人たち)の中で創られた思い込みや思考パータンがあるのです。
それは「本来の自分」からみれば洗脳にかかっている状態ともいえます。
もちろん親も学校も社会も悪意はなくとも、多くの人が良かれと思って教え込んでいて、親は自分の親からというように脈々と続いているのです。
今回は親との関係でつくられるブロックの仕組みやその超え方についてお伝えしていきます。
内部表現についてと親からの影響
私たちの内部表現は、ほとんどが本来の自分のオリジナルではなく、親や子どもの頃周囲にいた人たちからの言葉や行動によって影響を受け創られています。
内部表現というのは、分かりやすくいうと脳と心が認識する世界のことです。
脳と心が認識できるもの、なので「自分とはどんな存在か」という自分で認識しているものから、目に映る現実世界と呼ばれるものの認識もですし、映画や小説の世界もそうです。
自分の思うことや考えること、物事はこうである、こうあるべきなどの信念、これは好み・苦手などの傾向、過去・未来に対して考えること、記憶、言語の認識状態なども内部表現の一部です。
わたしたちは映画や小説を読むときに、文字や画像を見ていますが、それが表す世界も内部表現と結びついて認識しています。
小説などは文字で書かれているのにも関わらず、わたしたちの脳内では映像として認識しているはずです。
脳と心にとっては現実世界も考えることも映画も小説もイメージの世界でも、すべて「内部表現」と結びついて認識、表現される。この内部表現があることにより、ひとりひとり現実などに対する認識が異なり、同じものをみていても違うものをみて、違う世界を生きることとなる。誰一人として「現実」を「そのまま・ありのまま」見ることはできない。
そしてその内部表現はすべて「情報」そのものでできています。(かたちがあるものではない)
内部表現はつねに身の回りのあらゆる情報とやりとりしながら、リアルタイムで情報を交換してアップデートしています。
そして、私たちの内部表現の認識の根幹となるもののほとんどが、親や小さな頃に身近にいた人たちの影響を大きく受けています。
これはどういうことかというと、あなたは親や近しい人たちの考え方やモノの見方、価値観や信念などをそっくりそのまま受け入れて、それを基に今もあなたの人生を創っているということなのです。
まずはそのことに気づき、理解していきましょう。
情動記憶とあなたの習慣・クセ・好き嫌いとの関り
あなたの信念や価値観というのは、おもに「情動記憶」というものに基づきつくられています。
「情動記憶」というのは、過去に何かしらの体験や経験のなかで強いショックを受ける・感情が動くなどのことが起こったときに記憶されるものです。
失敗したこと、恥をかいたことなどの記憶もありますが、幼い頃に褒められたことや、成功したことなどの良い記憶も含まれます。
たとえば、子どもの頃、お店で走り回って怒られたとします。今まであまり怒られたことがなかった子どもにとってはショックな出来事です。
怒られるという体験は強い感情とストレスを感じるものです。
これが何度か行われていくと、「お店では騒いではいけない」という価値観が生まれ、お店で騒がなくなります。
逆に、お店で静かにしていたら何度か褒められた人も、同様に「お店で静かにしていることはいいことだ」という価値観が生まれます。
それらは意識に残っているものもあれば、残っていないものもあります。
つまり怒られても褒められても、両者とも「お店では静かにすべき」というマイルールが生まれるのです。
マイルール=日常の中の無意識の行動と無意識の選択。このマイルールはその時は有益であったかもしれないが、現在の自分にとって有効かどうかは別である。しかし潜在意識のなかに落とし込まれているルールなので、たとえ今、プラスどころか自分にとってマイナスに働くものであっても、そのまま採用・選択しつづけてしまう。
自分の思い込みや信念は、親や周りの言っていること、教えられたことをそっくりそのまま自分のものとして受け入れたものもあれば、ショックなことから幼いころ自分を守るために、精一杯自分で考えたものの見方や考え方などがあります。
ただ幼い頃に考えたことは、視野がせまくどうしても偏ったものになりがち。フラットに物事を見れないのです。
そして、あなたはこの情動記憶をベースに、生きていくうえで自分にとってなにが重要か、そうではないかを無意識化で決めているのです。
それは習慣や、無意識でやってしまうようなクセなども含まれます。日常で無意識に選択してしまう行動も、じつはこの情動記憶がベースとなっていることが多いです。
情動記憶は、ものの見方や考え方、捉え方、日常の無意識の選択や行動を決めるベースとなっている。
「心地が良い」「好き」の罠に気をつけよう
引き寄せの法則では「いい気分」でいることが大切といわれています。
これは実際にそうではあるのですが、実はあなたが「心地よい」「好きだ」と感じて選んでいることのなかにも「本来のあなたのものではない」ものが含まれていることが多分にあります。
食べ物、本、音楽、やりたいと思う事、人間関係、ひとそれぞれ「好み」がありますよね。
その「好み」があなた本来の純粋なそれであれば問題ありません。
しかしそれをすると、行うと周りが親が喜んでくれる、だからそれがうれしい→自分の好きな事だ・心地よいことという情動記憶として入っているものもあるのです。
親や周りからいつの間にか「刷り込まれたもの」ですね。
自分が心地よい・好きだと思っていることのはずなのに、なぜか苦しくなってくることがある、周りからどう思われるか気になる、評価を求めてしまうようなものは、注意してみる必要があります。
またほかにも情動記憶により、あなたが嫌な気持ちになるようなこと、恥ずかしい・傷つくような状態になりそうな情報をキャッチすると、自分の心地よい状態を維持するためにホメオスタシスが働き、あなたは無意識にそれが起こるのを防ごうとします。
たとえば、小さな頃に好きな歌を歌っていたら、下手だとからかわれた
→とてもショックを受けて「自分は歌が下手だと思い込む」
→本当は歌を歌ったりするのが好きだし心地よいことなのに、そういう場面がくると避けようとする。
→嫌な気持ちになることを避けているので、現状は安心で心地が良いが(ダミーの気分の良さ)、本当に好きな事・心地よいことに気づけないしできない。
つまり本当はあなたがより良い方向へ変化するのに必要な情報であっても、あなたの今の状態を居心地悪くするものとして、嫌なもの・気分のよくないものとして排除してしまう。
そのため、気分のよくなることをしている、好きな事をしている、心地よさを優先しているけれど、今以上はなにも変わらない、望みも叶わない、、、ということも起こるのです。
自分の無意識の行動やクセを変えるというのは、本当に丁寧に自分を観察していかないと、なかなか気づきにくいものです。
ここから抜け出すには、無意識の行動や選択に意識的になり、自分に問いかけ、変えていく必要があります。
自分の普段感じている「好き」「嫌い」「心地よい」「心地悪い」というものが、本当に「純粋な自分本来の感覚」なのか?それとも実は、「周りから刷り込まれたもの」または「逃げ」なのか?と疑うことはとても重要。
自分の「前提」や「当たり前」に対して「本当にそうなのか」と自分に質問してみること。
ダミーの気分の良さであれば、違う選択をすることも大事。心地よくないと思っていることのなかに、ヒントがあるかもしれない。
こうやって考えてみると、今のあなたは、思っている以上にあなた自身オリジナル(本来のあなた)ではなく、親や周りのコピーとしての自分を生きていたのかも、と感じますね。(脈々と続いてきた)
変わるための必要な情報が入ってこない脳
先ほど、あなたの「情動記憶=過去の体験で強く思い・感じ記憶したこと」をもとに、あなたが生きる上で何が重要か、もしくは重要ではないかを判断し、決定づけているとお伝えしました。
これは、あなたの脳の仕組みと深く関わっています。
人間の脳は、周りにあるすべての情報を拾うことはできません。なぜならそれをしてしまうと、エネルギーを使い過ぎて死んでしまうからです。
RASについてもっと詳しく知りたい人はこちらをどうぞ♪
そのため、脳はRAS(脳幹網様体賦活系)により、自分にとって必要または重要な情報を選別していきます。
これ自体は人間が生きていくためにとても重要な機能です。
では、自分にとって必要または重要な情報とはいったいどういう情報なのでしょうか。
それこそが、お伝えしてきた「情動記憶」にあるのです。
脳は過去の強い体験や記憶をもとに、自分の重要なものを判断し、その重要だと判断した情報を優先的に取り込んでいきます。
そしてそれ以外の情報を見えなくしていきます。(それをスコトーマといいます)
そうなると、私たちは、その情報をもとに様々な事を判断し感じ、その世界を創造しつづけることなります。
持っている思い込みや価値観・信念を証明する情報ばかり集めてくるので、当然その思い込みや価値観・信念も強化されます。→そこでまた脳がRASにより情報をふるい分けるので無限ループの出来上がり。
つまり、わたしたちはなにもしていないと「過去の中」に生きて、その過去の延長線上の今を生き、そして今の延長線上の未来をいきることになるのです。
親の洗脳の人生を変えていくためのヒント
わたしたちは、自分で思っている以上に親や周りの人からの言葉や行動に影響を受けて情動記憶をつくり、それをもとにした考え方や信念、思い込みが生まれ、そのルール(設定)どおりの人生を創造し続けています。
自分の人生を生きていると思っていても、他人の人生を生きているようなものです。
それらの内部表現を書き換える(ブロックを乗り越える)ための方法はいろいろあります。
他の方も潜在意識の書き換えなどでいろいろと伝えているかもしれません。(ただなぜ親子関係をみることが大事かはあまり説明してないかもしれませんが)
わたしのブログでも書き換える方法やセッションなどはいろいろご紹介しているので、いろいろ読んでもらえたらと思います。
ここでは細かいことではなく、親の洗脳からの人生を脱するために大まかにどんなことをしていけばいいのかの流れをお伝えします。
①決めること
まず1番初めにすることは「自分は親からの洗脳から脱却する」と決めることです。
というより、自分って自分の人生を生きているつもりで、実は親(もしくは身近な人たち)の人生を生きていたかもしれない、と気づき自覚することがまず大事です。
脳の巧妙な仕組みのおかげで、ほとんどの人はそれに気づいていません。自分は親が嫌いで親とは違う人生を生きてきた!と思う方もいるかもしれません。
しかし、それは親とは違う人生を生きると反対に走っただけで、本当のあなたが望む人生かどうか、というのはまた別なのです。また自分では気づけない無意識な選択や行動というのもあります。
特に、あなたが何かしら人生において同じパターンでうまくいかない、自分でもどうしてか分からないけれど、大事な場面で失敗するなど(とくに人間関係・恋愛に強く出やすい)があるのであれば、必ずといっていいほど、無自覚なプログラムが埋め込まれている。
なので、自分は自覚できていなくても、もしかしたら自分はまだ本当の自分の人生を生きていないのかも?と自分を見るようにしましょう。
そして、まずは「本当の自分の人生を生きる!」「洗脳を解く!」と決めましょう。
決めることは新しい意識の始まりなので、とても大事です。
②ゴールを設定(新しいチャレンジや挑戦をする)
小さなころからの親や身近な人からの洗脳を解いて、本当の自分を生きるために実はとても大事なことがあります。
それは、人生において大小さまざまなゴールをつくっていくことです。あれがしたい、これがしたいこうなりたいという「ゴール(望み)」です。
ぼんやりというより、とにかく大小構わないのでこうしていきたい、こうありたいっていうゴールをまずは明確にしていく。
これは、こちらの記事で詳しく説明しています。
たとえば、「年収2000万円のエリートパートナーに出会って結婚して幸せに生きる」というゴールを掲げたとしましょう。
そして、ゴールをかかげてまず行動し始めたものの、なんだかいろいろうまくいかないし、もう私には無理!と思うことがたくさんあるかもしれません。
でも、そのゴールを掲げてそこに対して向かっていく途中で起こってくることが、とても大事なのです。
「なぜうまくいかないのか?」「なぜ自分は年収2000万円のお金持ちがいいのか?」「結婚とはどういうものと認識しているのか?」「自分の理想って本当にそれが理想なのか?」「ネガティブな気持ちになるとき、どんなことを考えているのか」「女とは男とはどういうものだと考えているのか」
などなど、もしうまくいかないことがあるのであれば、そこに見るべきヒントがたくさんあるからです。無自覚に自分の無自覚であったことをあげていく大きなチャンスがたくさん出てきます。
お伝えしてきた通り、わたしたちは、普段なにもせず、新しいチャレンジや挑戦をせず、毎日なにも変わらない生活をしていると、RASによって過去の情動体験をベースにした情報ばかりを拾ってきます。
ゴールを設定し、新しいチャレンジをしていくということは、いうなれば、過去の体験(親の洗脳)からつくられたホメオスタシスのコンフォートゾーンから意図的に抜け出していく、ということなのです。
もちろん、親の洗脳だけでなく社会の洗脳も解いていくことになります。
チャレンジや挑戦というのは、自分を成長させるという意味ももちろんあるのですが、「本当の自分を生きる」ためにも、じつはとても大事なことなのです。
③内観する
ゴールを設定し、新しいチャレンジをしていくことは、ホメオスタシスのコンフォートゾーンを抜け出すことです。
また今までの価値観ではなく、新しい価値観を受け入れていくことにもなるので、いったんあなたのゲシュタルト(今のあなたがあなたとして存在するための総合的な自分という人格)が崩壊することも多々あります。
これはけっこう、いやかなりしんどいです笑
またホメオスタシスは、あなたを元に戻そうとしていろいろな仕掛けもおこなっていきます。
このときに効いてくるのが「決める・決めなおす」ということと、「内観」することです。
「内観して自分の本当の気持ちをみていくこと」「知ろうとすること」がとても大事になるのです。
これはそのまま潜在意識のなかにあるブロックを外すことにもつながっていきます。
チャレンジを行う中で、ネガティブな気持ちが出てきたときこそ、自分のなかにあるブロックに気づき洗脳を解いていくチャンス!と思って、しっかりと内観をおこなっていきましょう。
こちらの記事も参考にどうぞ♪
無意識に気づき、意識のうえに上げていくだけでも、ブロックがなくなるものもたくさんあります。そしてあなた本来の信念や価値観を選びなおすことができるのです。
④自己肯定感を高めていく
②と③の内容と繋がることでもあるのですが、内観をおこなって親からの洗脳(思い込み・価値観・信念)に気づき、それを外していくときに、まずもっとも大事なのが、自分の自分に対する思い込みを変えていくことです。
つまり「セルフイメージを変えていく」ことですね。
思い込みや価値観のブロックは様々なものがあります。そのなかでも一番初めに外していくブロックは、自分自身に対するものになります。
「セルフイメージ」つまり「自己受容」と「自己肯定感」と関わるものです。
これはなぜかというと、なにかゴールを決めて新しいチャレンジをしていく際に、安心感の土台となることだからです。
なにかをおこなっていく際に、そもそも「自分はダメな人間だ」「なにをやっても失敗する」「人に嫌われる」「自分には価値がない」というセルフイメージを持っていると、それが前提設定となっているので、なにをしても「ダメ・できない・無理」となってしまいます。
さきほど、チャレンジをしていく際にホメオスタシスがあらゆる手段で自分を変えさせないようにする、とお伝えしました。
ただでさえ、チャレンジする時はコンフォートゾーンを出ていくので、怖い気持ちや恐れ、居心地の悪さなども出てくるので、土台にネガティブな思い込みがあると、アッという間に元に戻されてしまいます。
そもそも自分に対するセルフイメージを変えないと、チャレンジどころではない。
内観やブロックを外していくのであれば、まずは「セルフイメージ」に対するものをおこなっていきましょう。
ヒントとなる記事はこちらから
新しいチャレンジをおこなっていくのには、安心感という土台が大事なので、それを引き寄せの法則のソース(源)に感覚的にもてるとけっこう強いかも。(もちろんそのほかの方法でも全然OK)
⑤ブロック外しのセッションを受ける
自分で内観するのがむずかしい!どんなブロックを持っているのか、自分では気づきにくい!外し方が分からない、という人は、一緒に伴奏してくれ気づきのヒントをくれる、ブロックを外すサポートをしてくれるコーチなどにお願いすることも大事です。
もちろん自分でもみていくことが基本ですが、スコトーマ(盲点)で隠されていたり、ホメオスタシスが変化をさせないようにするため、自分で自分をみることはなかなか難しいからです。(他人を見ることの方が客観的になれるので簡単だったりします。)
脳の仕組みから言っても、自分で自分を見にくいところがあるので、なかなか気づけないのは、あなたのせいではないのです。
セッションを受けることで、自分の思い込みや価値観に早く気づき手放すことができるので、結果的に早く変化でき、自分のゴール達成も早く簡単にできるようになります。
自分で自分を見ていきながらも、必要と感じたらサポートをお願いしていくのも、さっさと本当の自分を生きる、自分が主人公である人生を創造していくためにもとても大事です。
セッション受けてみたい方はこちらから♪
まとめ
潜在意識のブロックを外すなどのワークで、思い込みは幼児期につくられるというのは、よく見たり聞いたりしたことがあるかもしれません。
わたしもいろいろなブログでそれを目にしてました。
子どもの頃に体験したこと・感情的になったことは情動記憶となり、それが脳の仕組みによって知らず知らず強化されていくとはびっくりです。
また親(身近な育ての人)との関係でつくられる情動記憶は、価値観や思い込みだけではなく、普段の無意識の行動や選択、習慣や嗜好のベースにもなっています。
自覚することで、その無自覚な洗脳を解くことができるからです。
(たとえ親が良かれと思って、愛情として伝えてくれたり、行ったことだとしても、本来のありのままの自分ではないものであれば、それは洗脳なのです。)
親や身近な人たちからの洗脳をどんどん解いていき、本来の自分を目醒めさせていきましょう!
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